俳句とみる夢

笠原小百合の俳句な日々。

2023-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「句具ネプリ -冬至-」好きな句【3】

「句具ネプリ -冬至-」好きな句への感想、その3です。 海鼠桶さみしき水の残りけり 紺乃ひつじ 「さみしき水」の捉え方は色々ありそうですが。「水がさみしがっている」という読みをしたら、海鼠と水の親しさに切なく愛しくなりました。読後に残る寂しさを…

「句具ネプリ -冬至-」好きな句【2】

「句具ネプリ -冬至-」好きな句への感想、その2です。 もつ煮みたいにどろどろ年を惜しむかな いかちゃん すごい!と思うけれどその凄さをうまく言語化出来ない句というのがあって。この句はわたしにとってそういう句でした。具体的にどういうことかよくわ…

「句具ネプリ -冬至-」好きな句【1】

「句具ネプリ -冬至-」の特に好きな句への感想です。 座布団は人の大きさ石蕗の花 有本仁政 「ああ、たしかにそうだ」と納得。助詞「は」がやさしく響きます。座布団の大きさに加えて、その厚みも見えてくるよう。「石蕗の花」の明るさが句全体のあたたかさ…