所属結社「田」のブログに記事を書きました。
今回の「つれづれ一句鑑賞」は「田」2月号の田集より、ゆめにこかさんの句を取り上げました。
まとひつく暑さ鉛筆グリグリ削る ゆめにこか
こういうちょっと危うい精神状態のようにもとれる句は大好物です(笑)
詳細な鑑賞は上のリンクより、田ブログにてご覧くださいませ。
笠原小百合 記
所属結社「田」のブログに記事を書きました。
今回の「つれづれ一句鑑賞」は「田」2月号の田集より、ゆめにこかさんの句を取り上げました。
まとひつく暑さ鉛筆グリグリ削る ゆめにこか
こういうちょっと危うい精神状態のようにもとれる句は大好物です(笑)
詳細な鑑賞は上のリンクより、田ブログにてご覧くださいませ。
笠原小百合 記
先日のブログにて、わたしは動物の句を詠みがちであるということをちらっと書きました。
動物はとても好きです。
小動物も、虫も、鳥も、魚も、みんな愛しく思います。
馬が好きなので馬の句も多いのですが、猫の句も負けずに多く詠んでいます。
小学生の頃から猫を飼い続けてきたので、猫のいない生活には物足りなさを感じます。
実家では同時期にではないですが、レックス、チョコ、クッキー、ちいや、スピカという名の猫たちとともに過ごしました。
現在はジャスタウェイ、通称「じゃす」と一緒に暮らしています。
元野良猫、知人からもらった猫、保護猫など境遇は様々ですが、どの子への想いも同じです。
猫の句は俗になりがちなので句として詠む際には気をつけるようにしています。
が、俗でもなんでも詠みたいものは詠みたいし、自然と句が出来上がってしまうのですから仕方ありません。
昨日、じゃすを動物病院へ連れて行ったところ、乳がんだと言われました。
猫の乳がんは1歳半までに避妊手術をしていれば発症率が大幅に下がるらしいのですが、じゃすは野良猫だったので正確な年齢がわからず、我が家に迎え入れたときにはすでに2歳近くだったのではないかと思います。
すぐに避妊手術はしたのですが、どうやら遅かったようです。
病院の先生に「運が悪かったね……」と言われて、泣きそうになってしまいました。
もっとはやくうちの子になっていれば。
そんな「たられば」すら脳裏をよぎります。
もう、猫の句は俗になりがちだから、などと言っている場合ではありません。
これからはたくさん、猫の句、じゃすの句を詠みたいと思います。
一緒に居られる残りの時間を句にすることが、わたしなりのじゃすへの想いの形なのかもしれません。
わたしは俳句は日常と地続きの芸術だと思っているので、たまにこういう記事も書くと思います。
俳句とはあまり関係のないお話になってしまいましたが、どうかお許しください。
笠原小百合 記
俳人協会のサイトに「俳句の庭」という連載があります。
俳句にまつわる短いエッセイで、今月は「知音」代表の西村和子先生がご担当。
「トッチート・トトチート」という不思議なタイトルに惹かれながら読みました。
海外では鳥の鳴き声も少し違って聞こえる、というお話でした。
西村先生が実際に海外で詠まれた句も4句ほど載っていました。
海外詠で鳥の鳴き声を詠むってとてもお洒落だし、そのさり気なさが格好良いです。
わたしは動物の句をよく詠むのですが、鳥と魚については実は苦手意識があります。
鳥は好きですが鳴き声で判別するのはなかなか難しいですし、魚は海なし県で生まれ育ったので馴染みがないのです。
鳥は「囀」「春の鳥」「鳥渡る」「小鳥来る」など種類がわからなくても詠むことは可能なのですが、魚はその名を詠みこまねばらないので季語として使うことはほぼないです。
勉強しようと魚の図鑑を読んだり、テレビで釣り番組を見たりはしていますが、やはり実感に乏しい句しか出来ません。
知識がないと詠めないけれど、知識だけあっても詠めるわけではないのだなと痛感。
社会情勢が落ち着いたら、漁港の町でぜひ吟行をしたいです。
笠原小百合 記
本日(2月7日)の朝に放送されたNHK俳句。
今週の選者は小澤實先生で、ゲストは小野あらたさんでした。
実はわが師である水田光雄先生以外の方の句集で、はじめて自分で買った句集が小野あらたさんの『毫』でした。
俳句をはじめて間もないわたしは、あらたさんのとても細やかな視点に感動しました。
今回の放送で紹介されていた句の中では、以下の句が特に好きです。
弁当の醤油の余る小春かな
テーブルに七味散りをりかき氷
水筒の暗き麦茶を流しけり
本当にモノをよくご覧になられています。
まず気づくこと。
気づいて俳句にしようと思うこと。
そして、俳句にする力を持っていること。
この3つの大切さを改めて感じました。
たくさん俳句と向き合って来られたのだと思います。
わたしはまだまだ向き合い方が生ぬるいのだと反省しました。
そして放送をご覧になられた方は、恐らく「あらたスマイル」につられて笑顔になっていたのではないでしょうか。
わたしはなりました。
俳句とは関係ないかもしれないけれど、やっぱり笑顔というのは良いものだな、とも思った今週のNHK俳句でした。
笠原小百合 記
俳人協会が毎月発行している『俳句文学館』という協会員向けの新聞があります。
先日、2月の『俳句文学館』が我が家にも届きました。
2月の一面は、第4回新鋭俳句賞の結果詳報でした。
選考委員である石田郷子先生、小島健先生、西山睦先生、堀本裕樹先生のそれぞれの選評が掲載されており、堀本先生の評では予選通過した拙作についても触れていただけました。
眠られぬ夜に金魚を起こしたり 笠原小百合
敬称をつけて呼ばるる仔猫かな
応募作品より2句を取り上げていただきました。
「動物を詠んだ句が良かった」とのお言葉も添えられており、嬉しさで胸がいっぱいになりました。
普段から動物の句をつい詠みがちなので控えようかと思っていたところだったのですが、その考えは改めました(笑)
やはり、詠みたいものを詠みたいですもんね。
今後は得意を活かしつつ、その他も底上げを図ることができればと思います。
もっと広い視野を持って、俳句と歩んでいきたいと思います。
記事を全文拝読し、今とてもやる気に満ち溢れています。
賞の選評を読むことは学びと気付きの連続です。
句会が出来ず先生よりご指導いただけない今だからこそ、心に響くものもありました。
日常を大切に過ごし、感度の高い俳句を詠んでいきたいです。
最後になりましたが、改めまして。
正賞の渡部有紀子さん、準賞の菅敦さん、受賞おめでとうございました!
お二人のますますのご活躍を励みにして、わたしも句作を続けていきます。
笠原小百合
俳句に欠かせない、季語。
春であれば「立春」「梅」「受験」などが季語の一例として挙げられます。
この連載では競馬大好き俳人である筆者が、季語の使われている競馬のレース「季語レース」をご紹介していきます。
今週取り上げる季語レースは、きさらぎ賞です!
きさらぎ賞は、3歳馬による重賞競走です。
格付けはG3のレースとなっています。
平成3年以降は京都競馬場の芝1800mで行われていますが、今年は京都競馬場が工事中のため、中京競馬場・芝2000mに条件が変更されます。
過去の出走馬からはオルフェーヴル(3着)、サトノダイヤモンド(1着)などクラシック活躍馬が多数輩出されており、春のクラシックへの前哨戦としても注目されます。
近年は少頭数となることが多く、今年は11頭で行われます。
きさらぎ賞の由来である「きさらぎ」は春の季語です。
「きさらぎ」は「如月」と書き、陰暦2月の異名となっています。
語源は、「寒さのために衣を更に重ね着る」ことから(諸説あり)。
「如月」は、春ではあるけれどまだ完全に春が深まるまではいかない、ぬくもりを持ちつつもまだ凛とした空気を孕んでいる季語だと筆者は考えます。
そんな季語を冠された「きさらぎ賞」はその名の通り、2月の初旬~中旬に行われるレースとなっています。
次に、「きさらぎ」の句をご紹介します。
〈きさらぎや指笛で鳥呼んでゐる〉という廣瀬町子さんの句です。
時候の季語、特に「二月」「如月」などのその月の名を入れた句は難しいのですが、掲句は「きさらぎ」の感じを非常にうまく捉えていると思います。
前述の通り「きさらぎ」はあたたかさの中にも凛とした空気の漂う季語です。
「指笛」のぴぃという高い鋭い音と「鳥呼んでゐる」というやさしさに満ちた動作が、「きさらぎ」の雰囲気と実にぴったり合います。
如月と表記せず「きさらぎ」とひらがなにしたことで、作者の慈愛が句全体を包み込み、春の訪れの喜びを感じます。
数多くの名馬を輩出してきたきさらぎ賞。
その過去の優勝馬の中からナリタトップロードの思い出を綴りたいと思います。
ナリタトップロードは渡辺薫彦騎手(現・調教師)を主な鞍上に据え、1998年~2002年に活躍しました。
テイエムオペラオーと同世代ということもあり勝鞍にはあまり恵まれませんでしたが、筆者は大好きな馬でした。
中でも、そのテイエムオペラオーをクビ差凌いで1着となった菊花賞が特に印象に残っています。
そしてもうひとつ印象的なレースは、2001年の京都大賞典。
ステイゴールドが最後の直線で斜行し、ナリタトップロードの進路を妨害。
ナリタトップロードの鞍上・渡辺薫彦騎手を落馬させてしまうという事件がありました。
ステイゴールドは1着で入線しましたが、審議の末に失格となりました。
この件があるので、ナリタトップロードのことを思い出すときは今でも「ごめんなさい!!」の気持ちが消えません。(筆者は熱烈なステイゴールドファン)
それがなくとも、重賞戦線で頑張り続けるナリタトップロードの姿は心に残っており、今でも好きな1頭です。
美しい栗毛と、逞しさを感じるその馬体も印象的でした。
今年のきさらぎ賞はラーゴムに注目しています。
デビューからここまで3戦して、1着1回2着2回と堅実な走りをしてきた馬です。
1着を譲った相手もクラシック戦線で活躍するだろうと目される馬たちで、レースぶりからも能力の高さが感じられます。
そしてなんと言ってもラーゴムの父はオルフェーヴル、父の父はステイゴールドですから、応援しないわけにはいきません。
まだ成長途上とは思いますが、ここは楽に勝ってもおかしくない馬だと思っています。
クラシックの大舞台へ向けて、好調なスタートを切りたいところです。
笠原小百合 記
先日YouTubeを見ていたら【ひろみの部屋】という動画がオススメに上がっていました。
俳人の神野紗希さんがゲストの動画ということで、早速視聴。
やのひろみさんという方のチャンネルで、神野紗希さんは昨年上梓された句集『すみれそよぐ』のお話を中心にされていました。
田2月号にて神野紗希さん『すみれそよぐ』の感想を書かせていただいていたこともあり、とても興味深い内容でした。
出産のリアルな話あり、句集制作の裏話あり、最後まで楽しく拝見しました。
やのひろみさんは愛媛県松山市でラジオパーソナリティ、イベント司会などをされています。
夏井いつきさんのラジオ番組『夏井いつきの一句一遊』のディレクターも務められ、俳句甲子園実行委員会に所属されているそうです。
どうしても関西の方の情報は疎くなってしまうのですが、軽快な喋りと笑顔が印象的で素敵な方だなと思いました。
『やのひろみチャンネル』の他の動画も覗いてみると、俳人の家藤正人さんがよくご出演されているようですね。
やのひろみチャンネル、今後注目していきたいです。(チャンネル登録済み♪)
神野紗希さんが『すみれそよぐ』についてお話している動画はこちらからご覧いただけます。(貼っていいのかな?)
神野紗希さんの堂々と貫禄すら感じるお姿に、本当に同い年なんだろうか…と自分が悲しくもなりつつ。
神野さんが詠まれる句からも感じましたが、軸がしっかりされているというか、彼女の「芯」を改めて感じました。
やはり俳句には人間性がよく表れるのですね。
神野紗希さんの句集『すみれそよぐ』また読み返してみようと思います。
笠原小百合 記